小さな巨人

今年もたくさんの出逢いがありました。クライミングが初めての人、お友達に連れられて来てくれた人、遠征の人、お久しぶりの人、遠くへ引っ越してしまっても東京に来るたびにカメロに寄ってくれる人、夫婦、ファミリー、カップル、職場の仲間、などなど。

毎日うれしい出逢いにあふれているカメロで、今年 強烈な出逢いとなったのが カホちゃん(5歳)です。

7月、初めて登りに来た時から天才的に上手で、教えなくてもダイアゴナルでの登りができていました。その日のうちにキッズスクールに入会を決め、翌日初めてキッズスクール(幼児クラス)に参加すると「物足りない」。高学年クラスに飛び級して、6年生に混ざってレッスンを受けてました。

そこから毎日2~4時間登り続け、1週間後には140°のセッションウォールを楽しんでました。8月には「140°がいちばん気持ちいい」発言。知らぬ間に足限定で登り始め、ホールド替えにも参加。9月にはベースキャンプでロープのクライミングも始め、10月には課題を作ってあげると指し手を一発で覚えてオブザベも完璧。11月はコンペに出たいと情熱を燃やし、12月には自分で課題を作り始めました。

信じられます? 5歳ですよ! 年長さんですよ!

先日こんなラブレターをくれました。

マスキングテープでデコレーションした封筒。中にはシールがたくさん貼られて賑やかな山の絵とお手紙。

小さなお手紙には覚えたてのひらがなで

『やまお はやく のぼりたい』と。

もう意識は外岩へ向かっています。す、すごい。先日は「ねぇママ、この本買って」とロクスノをおねだりしたそう。いま家で読んでいるそうです。山へ行きたい気持ちは本物のようです。

そんなカホちゃんのママも すごい。カホちゃんの気持ちにすべて応えるために とことん付き合うママの気構えには頭が下がります。

「登りに行きたい」と言われても大人の都合を優先して「今日は無理」と言って済ます親がほとんどでしょう。でもカホちゃんのママは仕事や時間をやりくりして登りたい気持ちにしっかり応える。その努力は並大抵のことではないと思います。クライミング以外の面でも、ダメなものはダメ!と どんなに時間がかかってもキッズが納得するまで根気強く向き合い続ける姿勢、本当に尊敬します。カホちゃんはこのママを選んで生まれてきたんだろうな。

そんなカホちゃんにサンタさんがプレゼントしたのは…

クライマーバービー
クライマーバービー

バービー人形。
東京オリンピック選手バージョン!

サンタさんのセンスがナイス。

なんだか未来のカホちゃんの姿のように見えてしまう。胸にメダルを掲げる日が来るのが楽しみです。

クライマーバービー